ローマのFFP事情
・対象とするシーズンは15/16から17/18までである
・14/15から16/17まで損失を合計€30mまでに抑える
・14/15と15/16の損失を合計€30mまでに抑える
・Aリストの登録選手の上限が通常の25ではなく22になる(15/16で基準をクリアすると、制限は16/17から解除される)
・各年度で総年俸の増額禁止と移籍金の収支を黒字にする(上に同じ)
・罰金は€2m科されるが、対象の3シーズンで違反があった場合に€4mが追加される(15/16で基準をクリアすると、追加の罰金は免れる)
では、今シーズンのローマはその課せられた基準、つまり14/15と15/16の2期における損失を合わせて€30mに抑えることを達成できたのだろうか。結論から言うと、ギリギリであるが達成した。よって、先述した3つの制限が16/17から解除される。めでたい。やったね(/・ω・)/
以下、損失を€30mに抑えられた理由を詳しく述べよう。まずローマの損失は14/15で€41m、15/16でその半分未満もあった。15/16がそれで抑えられたのは、€30mの売却益(ピャニッチの移籍金€32mによる売却益が最もウェイトを占めるのは言うまでもない)のおかげである。ここで、2期の損失が€60mほどになり、和解協定に違反するのではないかと思われるだろうが、実際にはそうならない。というのも、FFPにおいてスタジアムや練習場の建設ならびに改修とユース育成に関する費用は計算から除外されるからだ。その費用を考慮すると、損失は14/15で€25m未満、15/16で€5m未満となり、めでたくmission accomplishedと相成ったのである。やはりピャニッチかナインゴランを売らなければならない状況にあったと考えてもよかろう。
ローマはこれからの2シーズンでとんとんを目指さなければならない。まあ来季もCLに出場するので、ローマ首脳陣がどこまで目標を設定しているのかは知らないが、その放映権料と賞金が入るし、ユニフォームのスポンサーとして中国の企業と大型契約を結べば、それも達成できるのではないかと考える。